こう太のコーヒーとか

72 こわい話

嘘はよくないなと思うものの常にそれとは隣り合わせで、つい嘘になってしまいそうな瞬間さえそこらじゅうに転がっているから、こわいな、胸をはって生きているはずなのですがやっぱりこわいなとも思う、嘘はこわい。

嘘のこわさみたいなもののまず最たる点は、じぶんのついた嘘を忘れることなく把握しておかなければならないということではないかな。
じぶん自身が覚えておかないとすぐに嘘がばれてしまうからね、ばれたら最後だろ、というのは前提として。
つまり一度つくってしまったその嘘は永遠にじぶんの手元に置いておかないといけないし、筋をとおすために、一生その嘘をつき続けなければならないという最たる恐怖です。
永遠とか一生とか、そんなワードが負の意味合いでつかわれてる時点で苦しい、こわい。
でもその嘘さえ守っていればそれで助かるというものでもなく、その嘘を守るためにまた別の嘘をつくりださなければならない、みたいな状況だってありえそうでやばい。
72 こわい話 つじつま合わせをしないと、ばれますからね。
こわすぎる話になってきたからこのへんで終わろうと思うのだけれど要するに嘘は、なんの覚悟もなく扱っていいものではないに決まっているし、そのへんわかったうえでつかわないとどえらいこわいことになるよって話です。
まあ総じて嘘ってめんどくさいよな、うん。

文と絵 山本こう太

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