こう太のコーヒーとか

71 この手でこの足で。

じぶんは別に世界の主人公ではないし、いろんな役割をもったひとたちがいろんなところにいて、そのうちのただのひとりがじぶんで、世界という舞台に立っている以上、でしゃばりすぎるのは良くないに決まっているしかといってただそこに突っ立っているだけのようなそんな世界の一員ではつまらない。
世界をゆく風、大地、香りにふれて、追い越してしまわぬよう取り残されてしまわぬよう、寄り添うように暮らしていきたいよねと思う、この世界に主人公みたいなやつはひとりもいませんので。
それでも。
それでもじぶんの人生の主人公はまぎれもなくじぶん自身である。
じぶんの目から見た世界がそのままじぶんの生きる世界だし、見たくない景色には出会う必要がない、じぶんには意志がある、そして意志のままに歩む権利があります、この人生の主人公は僕なのだから、と。
71 この手でこの足で。 世界というものを真上から見下ろせば、ひとりひとりが世界の一員にすぎない、別々の動きをしながら世界をつくっている。
だけれどひとりひとりがじぶんの人生を生きていてそれぞれの人生のなかでそれぞれが主人公だった。
ぼくの生きる世界とあなたの生きる世界はおなじ世界か、はたまた別の世界か。
みんなおなじ世界を生きているようでそれぞれの物語を編んでゆく。
さて、あなたはあなたの人生のなかで、主人公になれていますか?

文と絵 山本こう太

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